マネートラップで稼ぐ

例えば、
楽天はまず始めるときに出店料として30万円（5万円を半年分）支払う必要があります。

そして、商品が売れた際に３−６％の手数料がかかり、
さらにカード決済をほとんどの人が利用するので、
カード決済手数料が３−４％ほどかかります。

また、楽天ポイントの原資として1％が徴収されます。
合計で、売り上げの12％くらいが楽天に支払うお金になります。

物販をすでにされている方はおわかりかと思いますが、12％の手数料はかなりキツいです。
単純に利益率が１２％も減少することになります。

それに加えて、売れても売れなくても毎月5万円の固定費がかかるのですから、相当
利益率の高い商品を販売して、相当売上を伸ばさないと満足いく利益は残らないでしょう。

実は、楽天が誕生した頃に楽天にショップを出せば、まさに濡れ手に泡の大儲けでした。

というのも、楽天に流れこむお客さんの量に比べると、
出店している企業が極端に少なかったからです。

需要は極大なのに、供給は極小だったのです。

つまり、

5万円の広告を打って利益が500万円とか、
1ヶ月で1億円の「利益」というショップも多くありました。
しかし、今、楽天の店長さんに話を聞くと、口をそろえてこう言います。

「楽天DREAMは終わったんだよ・・・」

楽天は「DREAM」という定期広報誌を出しているのですが、それとかけ合わせて、

「すでに楽天では夢をみることはできない」

と自嘲気味に言う店長さんが少なくありません。
それはなぜかというと、
楽天に算入する企業が多くなりすぎて供給量が極端に増えてしまったからです。

つまり、

こうなると、あとは価格競争とお客さんの奪い合いになります。

資金力があり、お客さんを多く囲い込んでいるショップが生き残り、
新規参入で資金力もないショップは無残にも敗北します。
まさに血で血を洗う弱肉強食の世界がそこにはあるのです・・・
もちろん楽天の営業の人は

「楽天に出せば、多くの人にアピールできるので商品は売れますよ！」

とにこやかに話すでしょう。
もう楽天DREAMは終わっているのに・・・

次に、顧客情報を入手できないことが挙げられます。

ネットショップにおいては「リピーター戦略」が非常に重要です。
一度買った人にもう一度買ってもらうことによって、
広告費をかけないで商品を販売することができるようになります。

リピーターを獲得するには、お客さんの顧客情報が必要です。
具体的に言うと

が必要なのですが、
モールショップに出店すると、それらの情報はモールにすべて握られてしまいます。

つまり、モールのシステムを使わなければ、リピーター戦略を実行できないのです。

もし、モールを抜けて独自ショップを立ち上げようとしても、
顧客情報がないので、また一からお客さんを集めなければいけなくなります。

それはネットショップビジネスでは想像を絶するマイナス要素です。
ですので、一度モールショップに出店すると、もう後戻りはできなくなります。

たとえ儲からなかったとしても、たとえモールに販売手数料を吸い上げられたとしても、
我慢してモールを使う以外に道はなくなってしまうのです。